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奈良・桜井の歴史と社会

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あおがき古事記講座 藤井稔さん

桜井市の中央公民館が「あおがき古事記講座」と題して、「みんなで古事記について学びませんか」という講座を企画した。

9月から12月までの第2土曜日、4回の講座である。講師が不明だったが、7月に申し込んだ。

講師は天理高校2部教諭の藤井稔先生だった。
七支刀と石上神宮の禁足地について研究を重ね、このほど天理大学から博士号を得たとのことである。「石上神宮の七支刀と菅政友」(吉川弘文館)の著作があるとのことである。

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桜井市の広報紙に掲載された案内

第1回は、「古事記とは」と「天地(あめつち)の始めから神武天皇まで」ということである。
パワーポイントの講座だがレジュメ、資料がある。
その資料の始めに10問の問いかけがあった。

「今年(2012年)を古事記編纂1300年とする根拠は、何に書かれているか」。
「古事記おける天地は、神が作った?混沌としたものの中から自然にできた?」。
「古事記において、オオクニヌシの国造りに協力するのは誰か」。
「古事記において、神武東征の際に桜井市で初めに出る地名は」。
などの問いである。

これはうまくできている。
この問いに答えるという形で、お話が進行するという形である。

大学の先生はこんな丁寧なことはやってくれない。
60名くらい(参加申込72名とのこと)の参加者が一気に話に引き込まれる。
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講義する藤井稔先生

僕の関心だけをかいつまんで書いておく。

古事記偽書説への反論があった。
序の末に「臣安萬侶」とある。これが「当時の書き方と違い後で書かれたもの」として、「偽書説の一つの論拠だったが、発見された墓誌にはこのように書かれおり、攻撃の論拠が失われた」との説である。

ギリシャ神話との比較などの話があった。
とくにイザナミが火を産んで死ぬというくだり。ギリシャ神話なら神から火を盗む者としてのプロメテウスがある。
ギリシャ神話との比較論もけっこう楽しい。ここらあたりまで聞くと、阿刀田高の古事記、読み直したくなる。

「神武天皇=カムヤマトイワレヒコは戦争に弱い」と示唆するような話が繰り返し出てきた。エウカシ・オトウカシのこと、ヤソタケル、エシキ・オトシキなどとの戦である。勝つには勝つが、言外に計略がすぎるとの思いがあふれている。

神武聖蹟碑を昭和15年(皇紀2600年)に建てたこと、19個所の聖蹟碑を建てるために、25万円の国費が使われたと解説があった。そうだね、近く聖蹟碑を案内する予定もある。国費とか、金額とかこれは話題にできる。

要望は、パワーポイントのプリントアウトをいただけたらと思う。
講義資料だけで、パワーポイントは刷りだされていないから、話がすっと飛んで行ってしまう。
ま、そんなこともあるけど、次回も楽しみにしている。
by koza5555 | 2012-09-10 00:01 | 桜井・山の辺 | Comments(0)
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