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奈良・桜井の歴史と社会

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西国観音霊場、ご詠歌

ご詠歌のことを考えた。とりあえず四国ではなく西国である。


いくたびも まいるこころは はつせでら やまもちかいも ふかきたにがわ

はるのひは なんえんどうに かがやきて みかさのやまに はるるうすぐも

このご詠歌は、西国観音霊場8番の長谷寺と9番の興福寺南円堂である。
この御詠歌に桜井(初瀬)の寂しさを思うのは僕だけだろうか。

西国観音霊場、ご詠歌_a0237937_2119355.jpg
冬の長谷寺(昨年の画像です)

歩き遍路を考えてほしい。明治まではすべて歩いているのだし。
「隠国の 初瀬の谷の 谷の間に」というような深き誓い、深き谷川の長谷寺を詣でたあと、三輪、丹波市(天理)、奈良町を経て興福寺に至る。

こんな道を経れば、そしてどんな季節を歩いても「春の日は 南円堂に 輝きて」という気分だろう。
西国観音霊場、ご詠歌_a0237937_13191992.jpg

南円堂

明るく輝かしい奈良と興福寺、深き谷川、深き誓いという自省の初瀬。
僕はこういう桜井で第二の人生を送っていることに幸せを感ずる。

西国三十三箇所の観音霊場は奈良県は4か所。
壺坂寺、岡寺、初瀬寺、興福寺南円堂である。
ちなみにご詠歌は・・・

6番 壺坂寺
岩をたて 水をたたえて 壷坂の 庭のいさごも 浄土なるらん

7番  岡寺
けさ見れば 露おか寺の 庭の苔 さながら瑠璃の 光なりけり

8番 長谷寺
いくたびも まいるこころは はつせでら やまもちかいも ふかきたにがわ

9番 興福寺
春の日は 南円堂に かがやきて  三笠の山に 晴るるうす雲

前後を見ると5番は大阪の藤井寺、10番は宇治市の三室戸寺である。
by koza5555 | 2012-09-30 00:52 | 桜井・初瀬
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