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奈良・桜井の歴史と社会

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ほうらんや火祭

とにかく暑い、その中を大きな松明が練り歩いてさらに熱い。
大きさも半端ではなく担い棒を三本も差し込まないと上がらないような巨大松明もある。
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春日神社、弓場の大松明である

8月15日は橿原市坊城の「ほうらんや火祭」である。
お盆のさなかである。それなりの覚悟を決めなければ、なかなか出にくい日である。
ほうらんや火祭は、いつも早くから計画を立てるが、昨年は旅行、一昨年は体調が不調で15日は頭が上がらないという状態で断念、今年が念願の初拝観である。

お祭りの全容は橿原市のHP、ほうらんや火祭に詳しく記されている。

昭和57年3月に県の無形民俗文化財に指定された「ほうらんや火祭」では、橿原市東坊城町内の5地区(弓場・川端・大北・万田・出垣内)と隣接する古川町の6つの字から大小あわせて16個の大松明が神社に奉納されます。
練りだした大勢の村人が、大きいもので直径1.5m、高さ3m、重さ450kgを超える松明に火をつけて担ぎ出し、八幡神社(東坊城町)と春日神社(東坊城町)の境内を担ぎ回る勇壮でにぎやかなお祭りです。
神社境内に担ぎ込まれた松明は、順番に境内を右まわりに火をつけずに1周、神前からとられた火をつけさらに2周し、最後に拝殿前に奉納されます。

橿原市のHP ほうらんや火祭

午後一時から曽我川右岸の春日神社、午後3時から曽我川左岸の八幡神社で火がつけられた松明の境内を練り歩く。

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春日神社の宮本である弓場は境内で松明を作る

松明は竹、藁を軸に作っていくが、松明の穂ともいえるところは乾燥しきった軸付きの菜種殻である。
菜種殻は菜種油を採ったころはどこにもあったが、今ではほうらんや祭に菜種を作付けして、採りいれ、乾燥、保管という作業があり、準備は一年掛とのことである。

春日神社では一番の奉納、一番の松明の境内まわり(練り)は、宮本の弓場と決まっている。
大松明に先立ち、一人で担う小松明。ほうらんやは虫送りの一種という声もあるが、成人儀式とも思えるような小松明である。
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小松明も境内一周、さらに火をつけて2周である

境内入り口まで回って勢いを示す。民家の屋根が火に染まる。
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東坊城あげての素晴らしい夏祭りである。


ところで12月の「平野南部」という万葉集のツアーは御厨子観音などを除くと、雲梯(うなて)、真菅(ますが)、百済(くだら)、三宅町と曽我川を下るツアーとなっている。
これらの地と比べて、ほうらんやの坊城は最上流である。それも春日神社は曽我川右岸、八幡神社は曽我川の左岸で、いかにも曽我川をからめてのお話でツアーは盛り上がりそうな気がするが・・・
by koza5555 | 2013-08-15 23:24 | 橿原・明日香・吉野
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