人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

奈良・桜井の歴史と社会

koza5555.exblog.jp

下北山村 池神社と明神池

奈良に来てから8年になるが、未踏の市町村は野迫川村と下北山村だった。
最近、あっちゃんの中学の同級生のノリちゃんが下北山村でペンションを経営していることを知り、花見がてらではあるが、訪れることになった。

下北山村 池神社と明神池_a0237937_2216933.jpg
 「奈良の桜はここから始まる」下北山村のさくらまつりのキャッチである

下北山村 池神社と明神池_a0237937_22165976.jpg
こんな植え込み看板も見た


奈良まほろば検定の公式テキストでは、下北山村は池峯の池神社が取り上げられている。
四年ほど前の僕のノートを確かめると、

池神社は明神池に鎮座する旧郷社で、明神池と池神社は一体である。
明神池は下北山村にあり水面9ヘクタール、湖面は澄み、静寂な湖で、白蛇が住み、ヌシのいる池と信じられた。
「注ぐ谷なし出る川なき池」として崇められ、不敬のことがあると雷鳴を伴う大雨が降り、池の水が社苑を浸すと伝えられる。
池峯村の辻堂(現社地の近在)から1615年ころ(元和年間)に遷宮されたとされる。

下北山村 池神社と明神池_a0237937_22193085.jpg
明神池と池神社

行ってみてなるほどと思う。
道を間違えて、10キロメートルも走り、下北山村の中心街(ただし人口900人)を一周してしまう大回りをしてしまった。でも、下北山村、あちこち走って、少し見聞を深めた。
下北山村と池神社・明神池は暗くてさびしいばかりかと思い込んで訪ねると、少し違った。奈良県ではもっとも太平洋の黒潮の影響を受けた明るい下北山村だった。

桜井からソメイヨシノはずっと満開だったが、上北山村は五分咲、さらに南に走り下北山村に入ると桜は満開である。
同級生のノリちゃんは「下北山は冬でも布団が干せる。桜井なんかとは気候がちがう。杉なども下北山の杉は太るのが早すぎると聞く」などといい、暖かいことを強調する。

下北山村 池神社と明神池_a0237937_22194053.jpg
桜の美しさに満足の下北山だった。確かに、奈良の桜はここから始まる・・・である


奈良の昔ばなし 明神池の大蛇(県民だより 2009年7月号)
・・・(中略)
昔、その役行者が大峰山に入った。大蛇が現れ、行者はこれを高下駄で3つに踏み切り、錫杖(しゃくじょう)ではね飛ばした。頭は熊野の有馬の池に、胴は北山の明神池に、尾は奈良の猿沢池に落ちた。そこで、有馬の池、猿沢池ではもちろんだが、ここ明神池でも不思議なことがあった。
・・・(中略)

とあり、奈良南端の明神池、奈良県ではメジャーな池ということである。
by koza5555 | 2014-04-05 22:56 | 吉野
<< 談山神社、神幸祭は4月13日 笠間 小原の極楽桜 >>