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大宇陀・松山を歩く「まほろばソムリエ試験の体験学習」

まほろばソムリエ受験の資格となる「体験学習講座榛原・大宇陀・阿騎野」のツアーの定員は30名だったが、それを大幅に超える申し込みとなった。
催行は10月20日(日)である。

松山の案内、説明である。
この町なみを解説する切口はきわめて多様である。
今日は屋根、瓦に焦点をあてて考えてみた。

宇陀松山の商家は桟瓦葺である。軒瓦、棟瓦、下り棟、鬼瓦などの屋根瓦の重厚な装飾を見ると、桟瓦にされている理由を経済性だけでは説明することができない。
どんな制限や考え方があってのことだろうか。

桟瓦葺の瓦と瓦の突合せ、合端(あいば)は万十軒瓦が一般的だが、松山の商家にはさまざまな文様を焼きこんだものもある。

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都司家(つじけ)の棟瓦、合端に文様が施されている

ついでに本瓦と桟瓦の姿を見ていただく。これは桜井の安倍であるが、左側が本瓦。右側が桟瓦である。
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そこで、屋根と瓦のことについてもう少し勉強してみた。

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「目ざすは飛鳥の千年瓦」(草思社)で山本清一さんが書いている

山本清一さん、屋根ふきと瓦つくりに生涯、執念を燃やした方である。

屋根の葺き具合、瓦の出来は未来の職人が見てくれると言いつつ、「なんぼうまいこと屋根が葺けとっても、いつの時代にか葺き替えられる。修理されたらなんも残らん」との思いもあり、自分の思い通りのものを作リ残したいと、東大寺の鐘楼の模型を作られた方である。実物の十分の一の模型でミニチュアの瓦一万枚を焼いて作られたとのことで、小さいけれど、壮大な試みである。
東大寺の鐘楼は「屋根のそりが大きい。四隅が天にはばたくような反りで、あれが良い」とのことで、大阪万博で展示、その後、東大寺に奉納されたとのことである。

日本書紀には「百済から四人の瓦博士が来た」と書かれているが、それは「焼く人」、「葺く人」、「窯を作る人」、「デザインする人」が必要と、さすがにプロは話は具体的である。

また、古代の瓦は布目があることがよく知られているが、それは「桶巻で作られたからだ」ということや作り方を初めて知った。「桶を造り、それに布をかぶせ、粘土を張り付けて叩く。中の板を外すと布目のついた平瓦の素地ができる」。4枚取れたり3枚を取ったりである。

本瓦葺きの平瓦、軒先瓦に文様をつけたのは日本の創意ということも驚いた。
軒先瓦の文様は法隆寺、若草伽藍がはじめとのことで、日本人の感性のなせる業だったようである。
若草伽藍の文様と百済廃寺の文様の共通性を語ったばかりだったので、これは勉強jになった。

こんな具合で、瓦のことがだんだんわかってきたら、「瓦のことならツアーで話せます」という方が出てきた。毎日、瓦を葺いているという屋根屋さんである。理論もさることながら、瓦葺きの悲喜こもごもを松山の屋根を通して語っていただけるということである。
今度の体験ツアー、「屋根と瓦のことはまかせて」という知識を身に付けていただくつもりである。

宇陀、松山を歩く体験学習プログラム、準備を着々と進めている。
楽しく、そして思い切って学べるツアーとして成功させたいものである。
by koza5555 | 2013-10-08 23:53 | 宇陀 | Comments(0)

近鉄「楽・元気」で室生の話をします

「やすらぎと祈りの郷、室生」のテーマで講演を行う。パワポ40枚くらいの「大作」で90分のお話である。
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これが、オープニングである

7月19日午後2時から「やすらぎと祈りと郷、室生」と題した講演をおこなう。
3月に続いて、近鉄「楽・元気」生活のイベントセミナーで、会場は学園前のパラディ南館の6階である。
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まほろばソムリエの深イイ奈良講座というセミナーで僕が室生、鉄田専務理事が天誅組というセットである

もう少し大きい画にすると
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今回から「ワンコインセミナー」ということで500円の受講料を頂く。
いままでは、「無料」という気安さからか、それなりの欠席者もあったが、ドタキャンで補欠者の繰り上げができないという弊害があったとのことである。駐車料金などの便宜もあることから、伏してお願いしたい。
ワンコインといえども有料である。さらに心をこめてお話しする。


さて、室生寺なら土門拳、土門拳なら室生寺である。

準備の仕上げで、「土門拳と室生寺」ベスト新書、都築政昭著を読んだ。

都築さんは、土門拳が室生寺の本を3度出したことにふれ、最後が「女人高野」、1978年の本であり、79年に倒れて2回目の意識不明となる土門には、晩年の本となったことを紹介している。
土門拳の室生寺への思い入れの深さが、るる述べられる。

はじめに土門を室生寺に連れて行った、美術評論家の水澤澄夫のことも詳しく紹介している。
仏像の素材について、水澤の説が紹介されている。
日本美術史的にみると、飛鳥時代、奈良時代と比べて、貞観時代に木彫り像が激増することを示し、その理由をうんぬんするところがある。
理由として、
一つは日本には仏像彫刻に適した木材が多く産出していた。
一つは空海、最澄によって密教がもたらされ、さまざまな密教仏が必要となった。
一つは752年の大仏の鋳造により、国の金銅が払底していた。
とのことである。
大仏は出来上がっており、金銅を扱う技術者が大量に生まれているのだから、金銅仏が増えていもいいのに逆の結果になることが、なんとなく疑問で、かつ面白い。

煩雑であるが、その内訳の実数を紹介しておこう。
飛鳥時代は56種のうち、金銅仏46・木彫像13。
奈良時代は103種のうち、金銅仏31・木彫像30・乾漆像27。
貞観時代は177種のうち、木彫像が167である。

研究者ではないので、僕のお話はこういうことはきちんとは話せない。それでも、とにかく室生の姿を楽しく、そしてリアルにお話ししたい。そんな形で、室生に心を寄せれるようなお話をしたいと考えている。
お会いできることを楽しみにしている。ぜひともおいでください。
by koza5555 | 2013-06-29 22:03 | 宇陀 | Comments(0)

奈良検定 体験学習プログラム 大宇陀・阿騎野

奈良まほろばソムリエ検定は2級を受かって1級の受験資格が得られるという段階を踏む。
この1級を受験する時に、「体験学習プログラム」の受講が義務付けられている。
20に余るコースが設定されており、その大宇陀・阿騎野コースの講師を引受けている。

11日、その担当者の5名で下見をおこなった。
大宇陀は終日の雨で、靴の中までぐっしょりという悪コンディションだったが・・・その顛末は・・
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一番始めは阿紀神社、遠望。ひとしきり強い雨である
かぎろひの丘に登る。
阿騎野、古くからヤマト王権の狩猟場、薬草場として有名で、611年5月5日に斉明天皇が薬狩りをおこなっている。
672年の壬申の乱、天武天皇の東国発がキーポイントである。阿騎野を経るが少年、草壁皇子は東国たちに同行し、壬申の乱の勝利後、この地を訪れる。
その父の亡き後(692年)に軽皇子はこの地を訪れる。そのお供として柿本人麻呂が同行する。

やすみしし 我が大君 高照らす・・・の碑を前に、長歌と短歌を読む。
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下見に参加した大山さんに画像をお借りした
「東の 野にかぎろひの 立つみえて かへり見すれば 月傾きぬ」である。今回のツアーは時間関係もあり、歌はかぎろひの丘の上だけで歌う。

雨の中であるが、高見山が雲の中に浮かんでいた。幻想的な光景である。高見山、1248mである。

体験学習プログラムでは、今阪屋旅館の薬膳弁当をいただく。
5人の下見では弁当はお願いできない。そこで旅館に上がって薬膳定食をいただいた。
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「きみごろも」を食べた。みなさんが初食べで喜ばれた。
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今年の阿紀神社の蛍能は6月15日の「葵上」であるが、これを観劇して紹介する係とか、その他にも得意技も生かす分担をするなどで、ガイド、サポートの全員が役割を持てるような相談もすすめた。

講演もツアーも熱中して準備をするけど、この体験学習プログラムはもう一つ、気合の入れ具合が違う。
体験学習プラグラムは、2級合格者がソムリエの道を目指すための入り口となるプログラムである。
これに参加して2級の合格の喜びを実感していただき、さらに一級の合格、ソムリエ受験の意欲を高めていただく機会でもある。その場として、大宇陀・阿紀コースの評価が定着するように願っており、宇陀の知己のみなさんの期待でもある。
by koza5555 | 2013-05-11 23:22 | 宇陀 | Comments(2)

森野旧薬園や阿紀神社

昨年、年も押し詰まった12月に古事記で宇陀市を回るツアーを案内した。
阿騎野、松山も最後に寄ったが、榛原、菟田野と回った後でバタバタと通り過ぎただけだった。
一度、ゆっくりと案内したいと考えていたところ、「奈良まほろばソムリエ検定の体験学習プログラムで、一日かけて大宇陀を歩けないか」という願ってもない提案があった。

阿紀神社、かぎろひの丘公園、西口関門、重要伝統的建造物群宇陀松山地区、森野旧薬園、大願寺である。書けば一行だが、魅力は大きく深い。
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先ず森野旧薬園、こんどは入場である。これはデンプン沈殿池である
南北朝のころからの吉野葛の旧家。ここの森野道貞(藤助)が開いた現存する最古の薬園がある。享保14年(1729年)、森野藤助は幕府採薬使の供をして各地をめぐり、その功で薬草木の下付を受けた。それを土台に250種の薬草。日本最古の現存薬草園で、植物の名札がしっかりついていて楽しみである。

阿紀神社はもちろん訪れる。
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垂仁天皇は倭姫命に託して笠縫邑で祀っていた天照大神の鎮座地を求めた。
この宇陀、阿騎野の地に滞在したことをお話して、縁起とする。
社殿のあり方も触れながら、神社建築の歴史なども語ると面白いだろう。
阿紀神社は伊勢神宮に準ずて唯一神明造の社殿を持っている。そのことを軸にしながら、伊勢神宮の内宮と外宮の千木の切り方、鰹魚木の数などを話してみたい。

奈良商工会議所は奈良まほろばソムリエ検定の体験学習プログラムの日程を発表している。
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ソムリエの会による企画、案内の大宇陀・阿騎野プログラムということで、ガイド、サポート5名全員でこんどの11日に下見会を行うことになった。
このプログラム成功させるためには、まずこのまほろばソムリエのメンバーが驚き、感動できる下見にしなければ話にならない。
先ずはそこだ。11日まで良く準備して、楽しく歩くウォーキングとしても成功させる。

そうはいっても、昼食は今阪屋旅館さんで薬草弁当をいただく。今回は旅館の中でいただくことになり、下見はこれで成功したようなものだ。大きな楽しみである。
by koza5555 | 2013-05-08 22:19 | 宇陀 | Comments(2)

ベルト型の拡声器

ベルト型の拡声器を買った。ハンドフリーである。
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TOA(トーア)性でボイスウォーカーといい、型番はER―1000。6Wの出力で通達距離は80mでとても強力である

今週の日曜日から始まり、ずいぶんのバスツアーのガイドやウォーキングの案内を引受けた。
20名くらいまでなら肉声で十分だがそれを越えると声を張り上げてという形になる。

僕はガイドの時、一番大切な所は暗誦して頭を上げて話したいと思っている。
しかしながらメモなし、ファイルなしですべてを語るのは無理である。人名、地名、年号などは記憶だけではすべては語れない。そのためにハンドフリーの拡声器がとても有効である。

昨年の12月のツアーでは「奈良まほろばソムリエの会」のベルト型拡声器を使った。しかし、これからのツアーでは機械の段取、ツアーの性格などから会の拡声器が使えない日もある。

そこでアマゾンで調べてみると各種あることが分かった。
TOA(トーア)のものである。「VOICE WALKER ハンズフリー拡声器。身体にフィットする、軽量、簡単装着なベルト型の拡声器です。ハンズフリーで両手が自由になり、店頭販売や観光ガイドなど、あらゆる場面でお使いいただけます」とある。

「そんなん必要?」という声とか、「コストパフォーマンスはどうなの」という気もする。

僕のいまのガイド、講演、ブログは完全に趣味の世界である。でも、趣味だからこそ僕は完璧に準備して完璧にやり遂げようとおもうのである。謝礼が払われるガイドが多いが、しかし計画、勉強、下見などを考えれば、採算は度外視である。プロではないのだから、収支が合うかどうかは考えずに準備できるのだ。

そんなことから、あまりややこしいことは考えるのはやめて、アマゾンでポチッと押して、ボイスウオーカーをゲットした。
釣師が新棹を眺めながら、釣果を夢見てニヤニヤすると同じように、僕もこの拡声器を眺めながらガイドの成功を夢見てニヤニヤしているのである。
by koza5555 | 2013-04-24 22:30 | パソコン・インターネット | Comments(0)

奈良まほろばソムリエ検定の体験学習プログラムを案内する

奈良商工会議所は奈良まほろばソムリエ検定の体験学習プログラムの日程を発表している。
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ソムリエの会による企画、案内の大宇陀・阿騎野プログラム

単なる知識の習得だけでなく、さまざまな体験を通じて、奈良のよさを理解していただくために、「奈良通2級」合格者を対象に体験学習プログラムを実施いたします。
尚、体験学習プログラムの履修が、「奈良通1級」の受験要件となりますので、「奈良通1級」へのチャレンジをお考えの方は、必ず1項目以上を履修してください。(奈良商工会議所HPより)


この体験学習プラグラムのコース作りと当日のガイドを行うこととなった。
10月20日(日)の「奈良まほろばソムリエと歩くⅢ~榛原と大宇陀・阿騎野を訪ねる」である。
この体験プログラムの講師は特別の感慨がある。
いくつかのバスツアー、ウォーキングなどの案内をしてきた。記紀万葉に関わって奈良の歴史や観光の講演さえも行っている。
僕のこの講師やガイドの土台は「奈良まほろばソムリエ検定」の受験勉強だった。試験のためにノートを取りながらテキストを読みこんだ。奈良県中を走り回って、その景色や実物を記憶に焼き付けてきた。そして体験学習プログラムも3回は参加して勉強を重ねた。

体験学習プログラムはこんなふうに思い出が多いのである。この体験学習プログラムを案内する役割が僕に回ってきたのだ。
そして、このプログラムはまほろばソムリエの会がコース立案し、講師も行う初めての学習プログラム(僕の知る限り)である。この成否は体験学習プログラムへのソムリエの会の関わりを広げるうえでも大切なものである、かかわった僕の責任も重大である。

そんなことから、大宇陀・阿騎野の体験プログラム、良く学べて、ムチャクチャ楽しいツアーとしても成功させるつもりだ。

コースは榛原駅に集合、大宇陀に路線バスで向かう。
万葉集のゆかりのかぎろひの丘と阿紀神社をおとずれ、「東の野にかぎろひの立つみえて かへり見すれば月傾きぬ」(柿本人麻呂)をみんなで朗唱する。
宇陀松山城の唯一の遺構である西口関門を見学して宇陀松山の成り立ちや中世の歴史を学び、森野旧薬園など重要伝統的建造物群保存地区の松山の町屋を見学する。
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残されている江戸時代の町屋の数々

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カザグルマ自生地の写真から。開花期は5月から6月である
元の大宇陀町の町の花であるカザグルマ自生地を見学して、昼食は地元産の食材をふんだんに使った今阪屋旅館の弁当をいただく。

その他にも墨坂神社、大願寺など「ソムリエならではこそ」のお話しをする。
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大願寺、おちゃめ庚申

このプログラムはTさん(女性)との共同ガイドだが、よく学び、よく練習して判りやすくコンパクトな説明を二人で実現させる。

体験プログラムに参加される合格者のみなさん、宇陀のプログラムをお忘れなく検討されますように。
by koza5555 | 2013-04-17 22:19 | 宇陀 | Comments(0)

桜井には棟方志功の歌碑が二つ

「NPO 奈良まほろばソムリエの会」のメンバーで、6月の奈良交通の万葉集の桜井ツアーの下見をおこなった。

「外出を控えるように」という注意が繰り返し放映されていたが、「風雨の状況も見ながら」ということで決行である。
車谷から入り、檜原神社を訪れる。こんな雨の中でも中高年のハイカーが大挙、行動している。
檜原神社、4月に入って奈良県が「記紀・万葉ゆかりの地」として県景観資産に指定したばかりである。
今日は講習しながらであるから、取り急ぎの写真であるが、井寺池で箸墓古墳ごしの二上山を撮った。
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今日、ツアーでみんなに歌ってもらう歌を決めた。
先ず、バスの中で練習する。それは額田王の「三輪山を しかも隠すか 雲だにも 心あらなも隠さふべしや」(巻1-18)である。
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そして、いま一つは古事記の「倭は 國のまほろば 畳(たた)なづく 青垣 山隱れる 倭しうるはし」(日本武尊)である。
この二つを井寺池で合唱しようという計画である。

声を出して歌うのは、始めはやはり恥ずかしい。井寺池が絶好である。ココだったらみなさん、声を出していただけそうである。

こんな具合で、下見をすすめる。
しかし、今日は奈良交通抜きで「会」のメンバーだけの下見である。催行は2か月以上先である。そんな余裕もあり、コースとは違うところもいっぱい見ながらだった。したがって下見は徐々に僕の案内ツアー(笑)に化していくのである。

忍坂山口神社の楠を拝見した。
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等彌神社の棟方志功が描いた歌碑も拝見した。
桜井には棟方志功による歌碑が二つある。
今回のツアーの始めの歌碑は車谷の「穴師川(あなしがは) 川波立ちぬ巻向の 弓月が岳に雲居立てるらし」(巻7-1087)である。棟方志功の揮毫で巻向川畔にある。

もう一つが、等彌神社にある。この歌は保田与重郎、画は棟方志功である。
「鳥見山のかの面この面をまたかくし時雨はよるの雨となりけり」。鳥見山に降る時雨、夜の雨となり鳥見山は闇の中に、というような感じである。
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棟方志功の不遇時代、桜井の保田与重郎の手厚い援助を受けたとのことで、棟方志功の意思でこの歌碑の画が描かれた。
今回の下見、最後に、この歌碑をみんなで拝見して終わりとした。

今日はガイドの下見だった。しかし現地のことで判らないことも多く、コース周辺のことも案内して、あれこれ巡って理解をふかめ、十分に楽しんでいただけた。
僕らのツアー、僕らのガイドはこんなふうに気持ちも形も徐々に盛り上がっていくのである。
by koza5555 | 2013-04-06 23:41 | 桜井・山の辺 | Comments(1)

今日は「JTBの美仏ツアー」ガイドの研修会

JTBのツアーをまほろばソムリエの会が協力(参加)することになった。
JTBを介して奈良などに宿泊した観光客が参加できる、「美仏に出会う旅」、長谷寺、室生寺、聖林寺、安倍文殊院コースである。
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ツアーのお客様に渡すパンフレットの表紙

春から夏にかけて15回のロングランであるので、「NPO法人奈良まほろばソムリエの会」でガイドのメンバーを公募して10名が集まった。
今日、下見を兼ねてそのガイドの講習会を行うことになった。JTBの担当も入れて、奈良交通の大型バス一台の豪勢な下見である。

ハワイから帰ってバタバタだった。ツアーは4月末からであるが、今回の準備は今日の下見に合わせた。それというのも、メンバーは奈良の方がかなりいて日常的に会うことができない。案内グッズを今日、すべてを渡し切りたいと考えたからである。

したがって、コースに沿っての説明の準備をすすめながら、お客さんに渡すチラシ、ガイドに渡すパウチなど資料全部をそろえ切った。
これでも、やっているとまた不足が出るだろう。それはそれとしてである。

パンフレットは我ながらいいものができた。
その表紙の本文は・・・

美仏を訪ねます
長谷寺、室生寺、聖林寺、安倍文殊院の菩薩を拝観いたします。
和辻哲郎は「菩薩は衆生(しゅじょう)をその困難から救う絶大な力と慈悲を持っている。彼に救われるためには、ただ彼に念じればいい。彼は時には仏身に現じ、時には人身に現じて衆生を度脱(どだつ=与願)し、衆生に無畏(むい=施無畏)をほどこす。かくのごとき菩薩はいかなる形貌を供えていなくてはならないか。それは超人的な威厳と人間らしい優しさや美しさを持っていなくてはならぬ」(意訳)と言い切った。 
今日はお姿とその心を訪ねる旅である。

by koza5555 | 2013-03-20 05:36 | 奈良 | Comments(0)

安倍文殊院、産経に掲載

長らくご無沙汰しました。
20日と22日のツアーの下見でバタバタしており、そのうえハワイまで行ってきました。

ところで産経新聞なら版の今日付けの「なら再発見」は僕が書いた安倍文殊院の文殊菩薩さまである。今年になってからの執筆だったが、ご本尊の国宝指定により繰り上げ掲載となった。
 
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 このテーマを書くにあたり、「なら再発見」らしい工夫と苦労を重ねたが、それは読んでいただいてのお楽しみである。
 以下が全文である。

桜井市の安倍文殊院の本尊は、快慶の代表作ともいわれる木造騎獅文殊菩薩(きしもんじゅぼさつ)像。京都府宮津市の切戸(きれど)文殊、山形県高畠町の亀岡文殊と並び「日本三文殊」に数えられる。
 文化審議会が、日本最大のこの文殊菩薩像を国宝指定するよう文部科学大臣に答申し、話題となっている。
 知恵の仏、文殊菩薩を本尊とする安倍文殊院は、森羅万象を解明する陰陽道(おんみょうどう)の祖、安倍晴明(あべのせいめい)にも縁があり、「学問の仏さん」「受験の文殊さん」と、若い人にも人気がある。
前身となる安倍寺は大化の改新の功労者、安倍倉梯麻呂(あべくらはしまろ)創建といわれ、境内は約200㍍四方の大寺だった。鎌倉時代に戦乱により焼き払われ、1234年に安倍寺別所だった現在地に寺院を移したとされる。
 旧安倍寺跡は、安倍文殊院本堂から約300㍍西南の場所で、史跡公園として保存されている。安倍寺が移転された別所には、すでに文殊菩薩が祀られていた。

 文殊菩薩は、1203年の快慶作との墨書きが体内にあり、移転より早く現在地に祀られていたとみられる。文殊菩薩のもとに安倍寺の全体が集まり、境内が決まったのだろう。
 安倍寺の歴史は、文殊菩薩を抜きには語れない。その後も寺院は、戦乱で焼かれるなど幾多の試練があったが、文殊菩薩は守られた。
 明治初期の神仏分離や廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の激動も経た。
 神仏分離で国の保護が無くなった寺院は、寺領を失い収入も絶たれて廃仏の嵐にさらされることになった。
 そのため、寺院にとって存続には大きな決断と努力が求められた。このとき、安倍寺は「文殊菩薩を守り、寺名を安倍文殊院と変える」と決断し、嵐を乗り切ることを決めた。
 神社を選択した桜井市の妙楽寺(談山神社)からは釈迦如来三尊像を引き取り、廃寺となる大御輪寺(大神神社の神宮寺)からは客殿の移設も行った。
 それが現在、釈迦堂に祀られる釈迦如来三尊像であり、また客殿は県の重要文化財の指定も受けて庫裡(くり)に使われている。

 安倍晴明ゆかりの寺としても有名だ。陰陽道を駆使して、国政のすべてを占った晴明はこの地で誕生したとの説があり、御神像を祀る晴明堂などもある。
 文殊菩薩の知恵と安倍晴明の洞察力は、受験生があやかりたい力だろう。
 入学試験にとどまらず、国家試験などの合格を祈願する参拝者で季節を問わずにぎわい、多くの合格絵馬が境内に奉納されている。(NPO法人奈良まほろばソムリエの会 雑賀耕三郎)
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by koza5555 | 2013-03-16 11:26 | 桜井市と安倍 | Comments(0)

JTBツアーのガイド

4月から9月にかけてJTBのツアーガイドを行う。
今日、JTBの担当者とお会いして判ったことがいくつかある。
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このツアーは「京都・びわ湖・奈良 個人型フリープラン」というパンフレットで紹介されている。

このツアーはJTBを通して京都や奈良のホテルに宿泊予約した人だけが参加できるツアーである。料金2000円、そのうち1500円は食事代ということで、バス代が500円である。
「どうしてこの値段?」と思うよね。このツアーは宿泊客へのJTBのサービス(持ち出し)とのことである。
「奈良ホテルやホテルサンルートに泊まって、桜井や宇陀の美仏を拝観しよう」ということである。
そうと聞けば話は早い。奈良の宿泊客は遷都祭が行われた一昨年と比べて昨年は大幅な減少、今年も飛躍が望めない状況という。
奈良の観光客(宿泊客)を増やすために、地元の四ケ寺の魅力を活用しようということだ。
桜井・宇陀の情報の発信をしている僕にとって、これは願ってもないチャンスだろう。
JTBにとってもこうした地元情報を発信する団体とコラボしてとりくむツアーは、全国でも珍しく、成功させるように注目されているとのことである。

「奈良には歴史とお寺しかないの」という声があり、「新しい観光の目玉を作らねば」と言い募る方がいるが、僕の意見は少し違う。「奈良の神社仏閣、奈良の歴史をもっと丁寧に、もっと楽しく語る、その道に研鑽しているのか」と問い直したいのだ。
無い物ねだりをしたり、奈良のいいところを壊していくような観光開発では奈良の魅力、奈良の観光は広がらないと考える。

こんなことも含めて、JTBの企画に、もう一つ力を入れてみたいと思う。

さて、「2000円の美仏ツアー、私も参加したい」という声をあちこちから聞いたが・・・奈良のホテルにね、泊まることが条件なんだ。
パンフレットはJTBの営業所ならどこででも手に入るとのことである。
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このツアー、コースは近鉄とJRの奈良駅発で長谷寺、室生寺、聖林寺、安倍文殊院とまわる。室生寺の橋本屋の精進料理もついて2000円の激安ツアー(拝観料は各自もち)である。

ツアーの予約状況は、4月28日(日)が17名、5月5日(日)が9名(定員は40名まで)とのことで、このパタンのツアーではとても出足が早いとのことである。

3月20日には、ガイドを担当するまほろばソムリエのみなさんの研修会である。僕にとっては、これがガイドの「通し練習」ということなる。
このツアーが決まった昨年末から何度も回ってきた長谷寺、室生寺、そして地元の聖林寺や安倍文殊院の魅力を力いっぱい語る。
by koza5555 | 2013-02-27 23:38 | 奈良 | Comments(0)