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奈良・桜井の歴史と社会

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タグ:丹生川上神社中社 ( 2 ) タグの人気記事

神武東征聖蹟顕彰碑と丹生川上神社

ヤマトビトツアーズの「神武東征の道を行く」を案内する。4月9日(土)である。
丹生川上神社に始まり、宇賀神社、八咫烏神社、等彌神社というコースで、今日は丹生川上神社中社(東吉野村)と夢淵を見学、拝観してきた。
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夢淵。高見川、四郷川、日裏川の合流点

丹生川上神社のことである。
「人聲の聞こえざる深山吉野の丹生川上に我が宮柱を立てて敬祀らば天下のために甘雨を降らし霖雨(長雨の事)を止めむ」、天武天皇の時代に創祀せられたとされている。
平安時代以降は、祈雨の神として「二十二社」の一つに数えられ、祈雨には黒馬を、止雨には白馬を献じ朝廷の崇敬する重要な神社であり、古代から応仁の乱(戦国時代の入り口)までに、朝廷による雨乞い、雨止めの奉幣祈願が96度もされたとのことである。

しかし、その後の戦乱のなかで、丹生川上神社の所在地が判らなくなってしまう。
明治維新となり、丹生川上神社の調査が行われ、
明治4年、丹生村(下市町、祭神はくらおかみのかみ)の下社
明治29年川上村の上社(祭神はたかおかみ)が丹生川上神社とされた。
大正11年になって、蟻通神社といっていた、この社こそが、丹生川上神社(高見川沿い・祭神はみづはのめ)と(森口奈良吉の研究により)定められた。

その後三社一体として管理されたり、三社別々の神社で競合時代があったり、現在のような三社共存体制(三社共存とは僕が勝手に命名)という時代を経ている。

本殿は江戸時代のもので、東吉野村の文化財。写真は拝殿である。
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瑞垣内にある灯篭は鎌倉時代の弘長四年(1264年)銘で、国の重要文化財に指定されている。いわゆる蟻通灯篭である。
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黒馬(雨乞い)、白馬(雨止)の絵馬
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神武東征に関わる丹生川上神社である。
「紀元二千六百年奉祝会」により建てられた神武天皇聖蹟顕彰碑 丹生川上(にぶのかはかみ)顕彰碑の碑文は
「神武天皇戊午年(つちのえうまのとし)九月天下平定の為平瓮(ひらか)及び厳瓮(いつべ)を造り給い丹生川上に陟(のぼ)りて天神地祇を祭られ又丹生之川に厳瓮を沈めて祈り給えり聖蹟は此の地付近なり」。
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神武天皇の祈りに対して、高皇産霊尊(たかみむすひのみこと)は天香久山の土にて平瓮(ひらか)と厳瓮(いつべ)を作り、祀れと指示する。
椎津根彦(しいねつひこ)と弟猾(おとうかし)を老人、老婆に化けさせて天香具山へ派遣、土を持ちかえることに成功する。

「神意を占って『厳瓮を丹生川に沈めよう。もし魚が大小となく全部酔って流れるのが真木の葉の浮き流れるようであれば自分はきっとこの國を平定するだろう』と言われて厳瓮を丹生川に沈めた。しばらくすると魚はみな浮き上がって口をパクパク開いた。
椎根津彦がそのことを報告すると、天皇は大いにお喜びになられ丹生の川上の五百箇の榊を根こそぎにして諸々の神をお祀りされた。このときから祭儀のときに御神酒瓶が置かれるようになった。丹生川は、今の高見川で、高見・四郷・日裏の三川が合流したところの深淵は、神武天皇が夢にあらわれた天神の教えによって厳瓮を沈めたところだと伝えられ、『夢淵』と呼ばれています』東吉野村による掲示板
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上流側から見た夢淵

占ったところは夢淵だが、流れた魚がパクパク口を開いて浮き上がった場所、それを観察したところもしっかり、残されている。そこが魚見石である。夢淵から500メートルくらい下流だ。
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観察した人は椎津根彦(しいねづひこ)、天香具山に土を取りに行った臣下である。
「厳瓮を丹生川上神社神域の夢淵に沈められるや、やがて吉兆あらわれ大小の魚、木の葉の如く酔い流れ尊い神助の瑞祥を得られた。その魚の流れる様を臣の椎津根彦(しいねづひこ)が見届けた場所を、古くより魚見石と言い伝える。

五条の阿田人
大淀・下市の吉野首(おびと)
吉野町東部の国栖、大岩(石神神社)
さらに上流の東吉野の小(おむら)の丹生川上神社あたりを今度のツアーは力を入れて考えたい。
吉野と吉野川(紀ノ川)がヤマト王権の成立に深いかかわりを果たしたことは確実である。

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石神神社(矢治)、この大岩には圧倒される

4月9日(日)、東吉野の桜は残っているだろう。あらゆる意味で、楽しんでいただけるツアーである。

お申し込みは  やまとひとツアーズ、 0744-55-2221である。
by koza5555 | 2017-03-02 23:04 | 宇陀 | Comments(0)

神武東征の道を行く

4月9日(土)に「神武東征の道を行く」のツアーを案内する。前日の9日(土)、岡本彰夫先生の「誰も知らないやまとの神話」の講座(春日野国際フォーラム甍)と連携したツアーである。
ツアーは丹生川上神社中社、宇賀神社(オドノや血原橋も)、八咫烏神社、等彌神社を訪れて神武東征に思いを馳せようというツアーである。同時に岡本先生の「やまとの神話」の雰囲気を現地で味わっていただこうという趣旨のツアーだから、ちょっと緊張、気合を入れて準備したい。

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八咫烏神社から伊那佐山をのぞむ

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「初代天皇 神武天皇が日向から大和へと至る神話、神武東征。神話が神代から現代に至るまで、途切れることなく語り継がれてきた大和の地には、神武東征にゆかりのある場所が数多く伝わっています。
巌瓮(いつべ)と言われる瓶を用いて国の平定を占った東吉野村「丹生川上」。
神武天皇一行を熊野より導いた八咫烏ゆかりの宇陀市榛原八咫烏神社。日本で最初に大嘗祭が行われた建国の聖地 鳥見山に鎮座する桜井市 等彌神社など。一味違う奥深い大和を満喫していただきます。」
やまとびとツアー募集HPより

このツアーは昼食もすごい。大宇陀の蔵元、久保本家酒造の酒蔵を改装したレストラン「久保本家酒蔵 酒蔵カフェ」のランチ、ここはいま、注目されてきている。さらに、大宇陀、重伝建の松山の町並みも楽しもうという欲ばりツアーでもある。

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久保本家酒造

こんなコースの案内が僕のところに回ってきた。素晴らしいコースで、こんなツアーの案内、これこそガイド冥利というものだ。

   ツアーの詳細は  やまとびとツアーズ


4月9日(日)お一人さま 9800円。昼食付きバスツアー。
9時30分近鉄榛原駅出発、各地を見学、拝観して16時40分にJR・近鉄桜井駅解散


会員制のフリーペーパー、『やまとびと』をおすすめしたい。
桜井市の共栄印刷はフリーペーパー、『やまとびと』を発行してきたが、昨年の9月から「会員制フリーペーパー」に移行している。年会費1000円で、年に4回『やまとびと』が送られてくる。奈良を幅広く、さらにはディープに紹介する魅力的なパンフである。
 
 ツアーは4月9日、東吉野と宇陀の山々には桜は残っているだろう。この桜と共に、みなさんをお待ちしたい。
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by koza5555 | 2017-02-20 21:00 | 宇陀 | Comments(0)