ブログトップ

奈良・桜井の歴史と社会

koza5555.exblog.jp

タグ:橿考研 ( 2 ) タグの人気記事

弥生絵画 -人・動物・風景 橿原考古学研究所博物館

橿原考古学研究所の博物館は4月22日から6月18日の会期で「弥生絵画 -人・動物・風景」展を開催している。早速、拝見してきた。

a0237937_21244635.jpg
橿原考古学研究所付属博物館


はじめの展示は「弥生土器は梅原末治と森本六爾によって幕開け」がなされたとある。

森本六爾は大正13年(1924)に「原始的絵畫(かいが)を有する弥生式土器について」のなかで、…この土器を「日本で最古の自由絵畫、若しくは其の一つとして明らかな価値を有している」とし、描かれた鹿に対して「明確に且つ正確に特徴をあらわしていることに於いて一段と興味が深い」と評価しています。・・・・鹿が左向きに描かれていることから作者を「右利き」と想定したことや「日本芸術史上の最も興味ある序曲を形造るもの」と捉えたことは、弥生絵画研究の基礎となりました。
a0237937_21261129.jpg
左向きの鹿の写真。これは森本六爾が撮影したもの。あれこれの書き込みは僕がしました(笑)


森本六爾の野帳もすごい。これは、見入ってしまった。1927年頃の野帳とのことである。
絵画土器をスケッチして、そのイメージを絵にしている。左下の絵が土器のスケッチ。それを船の舳先とみて、船頭を描き、左右の団扇をオールとみて漕ぎ手も描くという洞察力を発揮している。
a0237937_21275925.jpg

森本六爾…すごすぎ

清水風遺跡(天理市・鍵唐古遺跡の北方)から、出た絵画土器に圧倒される。僕は全く分かっていないんだが、「鍵唐古からでました」と普通考えている絵画が、けっこう清水風からも出ているのである。
a0237937_21302598.jpg

坪井・大福からも鳥装の巫女の展示が出ている。鳥の羽を身につけ、両手を挙げる巫女の姿である。「坪井・大福遺跡は、桜井市側にすごいのがまだまだ埋まっているのでは」である。

展示品は270点、あれこれ関心のもちようで、それに合わせたあれこれのお宝がいっぱいだ。
弥生時代を絵画で見ることが出来る、「新作発見!弥生絵画」、ぜひご覧してください。図録も垂涎写真が満載である。

注意は二点。
展示品はほとんどが撮影できる。
いつもは65才以上は無料だが、この展示は800円の有料である。
a0237937_21305985.jpg

by koza5555 | 2017-04-26 21:36 | 奈良 | Comments(0)

奈良県立橿原考古学研究所博物館

奈良県で「発掘の現地見学会」があれば、「橿考研?」(橿原考古学研究所のこと)というぐらいである。
もちろん、国の奈良文化財研究所(奈文研)があり、平城京と飛鳥にも展示施設がある。
桜井市の埋蔵文化財センターのような市町村ごとに発掘・調査をして展示されていることも周知のとおりである。

それはそれとして奈良県を網羅して、奈良県の歴史を系統的にたどれる展示施設は、橿原考古学研究所である。

a0237937_6312850.jpg
橿原考古学研究所博物館

週末は、ゆかりツアーでここを案内する。
奈良の人々と土地の歴史を時代に沿って展示がされている。

1、石器時代
川合町から出たという象牙がある。
2万5千年前の石器、サヌカイト(安山岩の黒色の硬いガラス質の石)が展示されている。

2、縄文時代
定住、狩猟・採取生活が始まる。広い範囲での交流があることがわかる。

3、弥生時代
稲作が入ってくる。鍵、唐子遺跡から出土した壺に彫られた絵柄から、当時の生活、風習を垣間見ることができる。銅鐸が作られるが、音楽から見るものに変わっていく。

4、古墳時代。ヤマト王権の成立
桜井のメスリ山古墳、4世紀のものだが巨大な埴輪に特徴がある。
王が亡くなるとたくさんの人をいっしょに生き埋めにしたが、その代りとして埴輪を作ったという伝承がある(日本書紀、垂仁天皇)。しかし、埴輪の原型をこの場で見ると、埴輪は「葬祭の飾り」で、その後に人の形とか家の形とか、馬とかができてきたことが判る。
a0237937_6341173.jpg
 纒向遺跡から出たという柱があるが、切込みがあることに驚く

5、倭の五王の時代の展示もある。海を越えての交流が埴輪の形とかに。
中国の歴史書(宋書)に記述のある倭国の五人の王、讃、珍、済、興、武をいう。
ヤマト王権の、どの王を指すかは諸説あり決まっていないが、興は安康天皇。武は雄略天皇はほぼ定説である。
413年から478年の間に少なくとも9回の朝貢をしている。

6、藤の木古墳
法隆寺の西の藤の木古墳。奇跡的に盗掘を免れていた。
伽耶(から)の国が新羅に攻め滅ばされて、新羅との交流が始まった証拠の金銅性の馬具、刀などが納められていた。

7、最後に飛鳥京、藤原京、平城京の展示である。

藤ノ木古墳出土品は国宝で、さすがに見応えがある。
博物館、玄関に入るとまず目に付くのは藤ノ木古墳、出土の金銅製の飾りのついた靴。

a0237937_639736.jpg

反対側に目を移すと、来館者の一覧表が掲示されていた。11月までの入館者が32,928名、昨年が51,157名というから、その落ち込みの大きさに驚くが・・5万五千名というのが目標とのことである。

a0237937_6395596.jpg
展示物は豊富でおもしろいのに、「入館者の少ないのは?リピーターは少ないのかな?」とも思うが、これは聞けなかった。

65才以上は無料だし。ほとんど、写真撮影は可だし(撮影がダメなものはキチンと表示されている)。一度、年内にも訪れてください。
by koza5555 | 2013-12-18 06:47 | 橿原・明日香・吉野 | Comments(0)