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奈良・桜井の歴史と社会

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防人が歩いた路

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毎日の歩数を入れると、人形が日本地図の上をすすんでいくという仕掛けである。
日本一周歩こう会というバーチャルウォーキング「団体」である。

「北海道に入った」とか「津波被害地帯を歩いている」などと書いたことがあるが、とうとう箱根の山にさしかかり、地図の上でも奈良が見えてきた。
10月が来ると3年がかりという話で、我ながら根気がいいことであった。

一気に箱根を下れば、もう気持ちは奈良にまっしぐらというところであろうか。

今朝は万葉集を考えた。
防人である。
東国の防人は難波津までは歩いた。難波津で乗船、瀬戸内海を船で渡ったとある。

いまは駿河の国である。
水鳥の 立ちの急ぎに 父母に 物言(ものい)わず来(け)にて 今ぞ悔しき 
                    (巻20-4337)

詠人は不明だが、出した人は駿河の国の防人部領使守(さきもりぶりょうしかみ)と判っている。


もう少し先まで見てみると、奈良を越えて難波津を出港をするときの歌もある。

難波津を 漕ぎ出でて見れば 神さぶる 生駒高嶺に 雲そたなびく
                    (巻20-4380)防人

これらの歌はいずれも天平勝宝七年(755年)の歌である。
防人は奈良の都に立ち寄ったのだろうか。752年に開眼した東大寺大仏を見ることはあったのだろうか。

さ、そんなことも思いながら、あと600キロ、僕の歩数なら3カ月はかかる。
健康を考えながら、毎日着実に歩いて行こう。

日本一周歩こう会  けっこうおもしろい。
防人が歩いた路_a0237937_4293481.jpg

by koza5555 | 2012-07-28 06:23 | 健康・生活
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