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奈良・桜井の歴史と社会

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大和路・万葉の旅 籠もよ み籠もちコース 

奈良交通の企画で「大和路・万葉の旅 籠もよ、み籠もち」というツアーが生まれた。日程は6月8日(土)・15日(土)である。

その下見とガイドメンバーの顔合わせをおこなった。
中身は万葉の歌を縦糸にして三輪山や忍坂山を眺めながら歴史や風土を語ろうというツアーである。

車谷でバスを降りる。檜原神社、井寺池、大神神社、海石榴市、忍阪、聖林寺というコースである。

檜原神社の境内に特別に目立つ歌碑があった。うーむ。読めない。近くのおられる関係者にお聞きしたが、要領を得ない。
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前川佐美雄の歌だった。
春がすみいよゝ濃くなるまひる間の 何も見えねば大和と思へ


この歌は大和の風景を歌った歌である。前川佐美雄は葛城に生まれて、ちょうどここ檜原神社と大和盆地を挟んだ反対側から山際から盆地の平野を見ていた。
「何も見えねば」と言いつつ、それが大和だという。写生の歌だとしたら、春霞を歌った歌で、経などもピッタリであったが、「この歌は単なる実景ではなく、大和の真実は地表から50センチ下の地下にあり、何も見えないとそれを春霞に例えたという解釈もあるとのことである。

始めから、こんな話の連続で調べれば調べるほど話が面白くなってくる。

ところで今日の下見はガイド(ソムリエの会)が3名参加した。
いまのところ、2回のツアーで、サブガイドが2名、オブザーバーという名で手伝ってくれる方が2名おられてトータルで5名である。

僕はいつも考えている。僕らのガイドはやはり趣味の世界だと思う。謝金が出る出ないという事や、ガイドのよしあしとかは関係なく、「自分で調べて、足を運んで実物を拝見して、社寺のみなさんと仲良くなって」、はじめて責任のあるガイドができるというものである。

「ガイドが楽しい」だけでなく、「調べることが楽しい」という境地(知識欲)が大切、「ガイドは発表の場」くらいに思いたいというのが僕の論である。
だから、労を惜しんではいけない。効率的な調査でガイドができるなんてことはあり得ない。みなさんに役割を分担していただき、このツアーを成功させたいと考えるのである。
大和路・万葉の旅 籠もよ み籠もちコース _a0237937_2265610.jpg

下見の途中、忍阪の玉津島神社にて。下見をそろそろ終了。ハングルーズでご機嫌なガイドの記念撮影。衣通姫(そとおしひめ)の歌を詠み、写真を撮った。
by koza5555 | 2013-03-22 23:02 | 万葉の旅
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