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奈良・桜井の歴史と社会

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桜井には棟方志功の歌碑が二つ

「NPO 奈良まほろばソムリエの会」のメンバーで、6月の奈良交通の万葉集の桜井ツアーの下見をおこなった。

「外出を控えるように」という注意が繰り返し放映されていたが、「風雨の状況も見ながら」ということで決行である。
車谷から入り、檜原神社を訪れる。こんな雨の中でも中高年のハイカーが大挙、行動している。
檜原神社、4月に入って奈良県が「記紀・万葉ゆかりの地」として県景観資産に指定したばかりである。
今日は講習しながらであるから、取り急ぎの写真であるが、井寺池で箸墓古墳ごしの二上山を撮った。
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今日、ツアーでみんなに歌ってもらう歌を決めた。
先ず、バスの中で練習する。それは額田王の「三輪山を しかも隠すか 雲だにも 心あらなも隠さふべしや」(巻1-18)である。
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そして、いま一つは古事記の「倭は 國のまほろば 畳(たた)なづく 青垣 山隱れる 倭しうるはし」(日本武尊)である。
この二つを井寺池で合唱しようという計画である。

声を出して歌うのは、始めはやはり恥ずかしい。井寺池が絶好である。ココだったらみなさん、声を出していただけそうである。

こんな具合で、下見をすすめる。
しかし、今日は奈良交通抜きで「会」のメンバーだけの下見である。催行は2か月以上先である。そんな余裕もあり、コースとは違うところもいっぱい見ながらだった。したがって下見は徐々に僕の案内ツアー(笑)に化していくのである。

忍坂山口神社の楠を拝見した。
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等彌神社の棟方志功が描いた歌碑も拝見した。
桜井には棟方志功による歌碑が二つある。
今回のツアーの始めの歌碑は車谷の「穴師川(あなしがは) 川波立ちぬ巻向の 弓月が岳に雲居立てるらし」(巻7-1087)である。棟方志功の揮毫で巻向川畔にある。

もう一つが、等彌神社にある。この歌は保田与重郎、画は棟方志功である。
「鳥見山のかの面この面をまたかくし時雨はよるの雨となりけり」。鳥見山に降る時雨、夜の雨となり鳥見山は闇の中に、というような感じである。
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棟方志功の不遇時代、桜井の保田与重郎の手厚い援助を受けたとのことで、棟方志功の意思でこの歌碑の画が描かれた。
今回の下見、最後に、この歌碑をみんなで拝見して終わりとした。

今日はガイドの下見だった。しかし現地のことで判らないことも多く、コース周辺のことも案内して、あれこれ巡って理解をふかめ、十分に楽しんでいただけた。
僕らのツアー、僕らのガイドはこんなふうに気持ちも形も徐々に盛り上がっていくのである。
by koza5555 | 2013-04-06 23:41 | 桜井・山の辺
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