6月8日(土)と15日(土)は、奈良交通とまほろばソムリエの「大和路・万葉の旅 初瀬桜井コース」を案内する。
出発はいずれも近鉄とJRの奈良駅である。今回は奈良からガイドする。
一番初めは巻向山に入る車谷で、奈良から40分、ここまでに皆さんと交流を深める。
僕は檜原神社、井寺池からお話を始める。井寺池、ここが大きなポイントであることは衆目の一致するところである。
万葉集ではないが、ここは倭武尊命(ヤマトタケルノミコト)が歌い(古事記)、川端康成が揮毫した「大和は国のまほろば たたなづく青かき 山ごもれる 大和し美(うるわ)し」の歌碑がある。
倭武尊の歌であり、川端康成の揮毫であり、歌碑の形といい話題は大き区、数多い。
一つだけ紹介すると・・・
歌は古事記である。犬養節で歌うには、あちこちで字が足りなく、そして大きく字余りのところもある。
ところがこれが歌える。教えてくれた人がいた。誰?犬養孝である。
「作曲家の黛敏郎君(犬飼孝の教え子である)と一緒に前総理の佐藤栄作さんご夫妻をここに案内したことがあった。・・・・大和はくにのまほろば・・を合唱しましょうと申したところ、われわれだけで誰もいなかったからだろうか、みなみな天真爛漫、心ゆくまでうたいあげた」(犬養孝、万葉十二か月)とある。
やってみると、これが意外にうまくゆく。これは盛り上がるだろう。
そんな感じで、今日(18日の土曜日)、サブで参加してくれる大山さんと二人で練習ツアーを行ってきた。
大山さんはいろいろ勉強しているが、どうも犬養節が苦手だという。「どうしてもうまくいかない」というので、僕も音痴だが一緒に歌ってみた。
犬養節のポイントは第二句の出足の切れ味だと僕は思う。大山さんはそこが冗長だった。
大山さんは歌を解説、紹介して3首くらいを歌唱指導して皆さんとともに歌うことになる。
「紫は灰さすものぞ 海石榴市・・・」を朗唱する大山さん。練習の成果も出て、ここらあたりではもう自信タップリである。
最後に仏教伝来の碑の前で朗詠する大山さん。今日のお客は僕一人だ。