人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

奈良・桜井の歴史と社会

koza5555.exblog.jp

室生の大野寺 とくに半焼地蔵菩薩

8月に大野寺を案内することとなった。
7月19日の「安らぎと祈り郷、室生」でも、室生寺四大門をテーマにして大野寺をきちんと紹介しようと考えていた。

大野寺を勉強する良いチャンスである。
室生の大野寺 とくに半焼地蔵菩薩_a0237937_172372.jpg
大野寺の弥勒磨崖仏

近鉄室生口大野のすぐ下で、地名から大野寺と呼ばれるようになったとのことである。
宇陀川を隔てた対岸の国の史跡、弥勒磨崖仏は興福寺の僧、雅縁の発願により彫られ、後鳥羽上皇臨席で開眼供養(1209年)が営まれた。宗の石工(伊行末と推定される)が彫ったものである。高さは11、5mである。

「木像、地蔵菩薩」のことである。
「鎌倉初期、二尺六寸、旧国宝、国の重要文化財。昔、永正年間(1504年~)に豪族の侍女が火焙りの刑に処せられる時、身代わりに立たれ、半身焼けられたので、見代わり地蔵菩薩と申します」(大野寺しおりから)
室生の大野寺 とくに半焼地蔵菩薩_a0237937_17352365.jpg
こんなお姿である。背中にはやけどのあとがある(岡田ご住職談)とのことであるが

ところでこの身代わりになったお地蔵さんはもともとは大野、緑川の地にあった。半身焼けられたあとに大野寺に移されたという。
この地蔵の伝説から、この地を現在は「大字緑川字半焼」というのである
室生の大野寺 とくに半焼地蔵菩薩_a0237937_17275164.jpg
半焼バス停

そのお地蔵さんのいわれを大切にして子安地蔵を祀り、地蔵盆を盛大に祭っている。
室生の大野寺 とくに半焼地蔵菩薩_a0237937_17301058.jpg

半焼地蔵(身代わり地蔵)堂である。
by koza5555 | 2013-06-01 18:21 | 室生・室生寺
<< 大神神社のユリ園、ささゆりのこと 三輪山 >>