14日は室生の秋祭。6日に室生寺境内の天神社前、13日に龍穴神社の神杉にかんじょう綱(龍綱)をかけて、祭りの準備は整う。
室生寺に入る室生龍穴神社のお渡り早朝から室生に向かった。西出の大所(だいどころ)さん宅を訪ね、西出の垣内(かいと)が調整する神饌の「すこ(頭甲)」拝見させていただこうとの目論である。
通り道の順で、これも当屋に当たっている荷之出の集会所前を通りかかると、人だかりが。
お聞きすると、「間もなく神楽を行う。今は菅間出にいる」とのことである。菅間出は枝垂れ桜で有名な西光寺である。すぐ上の集落であるので、そのまましばらく待つと、車に分乗して「室生かぐら研究会」が降りてきて、獅子舞が始まった。
獅子舞、一番初めは、集会所のカマドの前集会所前で激しく踊る。赤い髪はメス獅子とのこと二曲終わると、地元のOBが飛び入りで踊る。
二人目に出てきた方がすごい。腰を落とした踊りで・・聞くと78歳。・・それが3月まで室生寺の奥ノ院におられた中村一誠さんだった。
一汗かいて、獅子をはずした中村一誠さん。78歳とは思えない身のこなしだった午後一時に龍穴神社のお渡りは、太鼓橋の上に集合した。
まずは七度半の使い。
橋本屋の奥本さんがその使者である。
普段は閉じられている正門が開けられ、表書院に向かって、「一度の使い~」。「二度の使い~」で七度の使いまで、七往復である。
七度半の使いで網代管長が出座、赤門に向かう。
お渡りが入山する。鎧坂を登り金堂前に集合。天神社と龍綱に向かって神楽が奉納される。
これは金堂の舞台から撮った画である室生寺を出て、龍穴神社に向かう。
まずは神杉(今年は臨時に桜)のかけられた龍綱を経て、正面から神社に入る。
四頭の獅子がいっせいに舞い、二頭が舞い、一頭が舞う。さらにに頭が舞う・・・で一時間に及ぶような迫真の獅子舞である。
伸びきった獅子、クライマックスである龍穴神社には中村さん、大所さん、そして現在勤務しているたくさんの職員の皆さんが祭の役員、参加者、見物する人で参加されていた。
室生寺と室生の村は不離不即である。
室生に二つの奥ノ院、それは奥ノ院と龍穴神社だと、改めて実感することができた。
最後まで書いて、「すこ(頭甲)」の文章があるのに、写真がないことに気付いた。
これである。