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奈良・桜井の歴史と社会

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狛犬の研究

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スサノオ神社の狛犬。これは向かって右側に置かれ、阿吽の阿(あ)であるが、角がないのでこれは獅子。左側の吽(うん)には、2センチくらいの角があり、これを狛犬という。獅子と狛犬合わせて狛犬ではあるが・・・・

来週の土曜日、21日はNHKカルチャーの「大和路を行く」で長谷寺を訪れる。もともとは長谷寺から出雲、脇本を越えて近鉄の朝倉駅まで下る予定だった。しかし暑そう、みなさんの体力も心配だということもあり、「とことん長谷寺、長谷の町」をテーマに、長谷寺駅から長谷寺駅までという、密度の濃い初瀬だけのウォークに変更をした。

そこで、ソムリエの会の小野さんと、最後の下見に行ってきた。

午前中は長谷寺を隅々まで歩く。
境内の休憩所で弁当を取り、午後の一番は桜馬場(さくらんば)を経て、連歌橋、そして、スサノオ神社を訪れる。長谷八ケ郷の一つ、初瀬川上の氏神様である。

初瀬のスサノオ神社の銀杏は県下最大の銀杏、県の天然記念物で、「雄株で樹高約40メートル、目通り周囲7、15mあり、銀杏の巨樹としては県下最大のものである」(奈良県教育委員会)と表示されている。

さて、スサノオ神社、江戸時代の様子は、本居宣長の菅笠日記や暁鐘成(あかつきかねなり)の西国三十三カ所でも紹介されている。
このやゝおくまりたるところに。家隆の二位 の塔とて。石の十三重なるあり。こはやゝふるく見ゆ。そこに大きなる杉の。二またなるもたてり。又牛頭天王の社。そのかたはらに。苔の下水といふもあり。こゝまではみな。山のかたそはにて。川にちかき所也。 菅笠日記より

と、こんな具合に解説するつもりだったが、ここの狛犬を、「狛犬の研究」(奈良文化財同好会)で紹介されていた。
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狛犬の研究。3月に復刻したばかりである

「(スサノオ神社の)狛犬は前肢を屈げ後肢を伸ばし体を弓なりに反らせ、力を溜めて獲物に跳びかかろうとする構え。ふさふさとした流れ毛は・・」・と、解説は極めて具体的で、楽しい。
出雲型とのことである。桜井の出雲ではなく、石像の世界では丹波の出雲のことを示すそうだ。
1861年の作で、大阪から運ばれたか、大阪で修業した石工が彫ったとされている。

狛犬の定義もあり、「獅子と狛犬の総称で、向かって右の角のないのが獅子であり、口を開けた姿(阿形)で、左側の角があるのが狛犬で、口を閉じた姿(吽形)である」とのことである。

この本は奈良県の狛犬を実に丹念に紹介していて、それに驚く。
江戸時代の作者の紹介もあるし、大阪の長堀の石屋浜など水運を利用した産地、積出し港などの紹介もされている。

この本もおすすめである。そして、こんなぐあいに狛犬の紹介もすれば、神社の案内は抜群に楽しくなる。
by koza5555 | 2014-06-13 00:33 | 読書 | Comments(0)
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