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奈良・桜井の歴史と社会

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鍵と今里の蛇巻き

田原本町のノガミを拝見した。鍵・今里のノガミ祭りである。
祭の所作から、それぞれの地域で、「鍵の蛇巻き」、「今里の蛇巻き」と呼称している。
期日は6月の第一日曜日(以前は旧暦の5月5日)に行われる。

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鍵の「蛇」の出発

鍵は八坂神社で、今里は杵築神社で蛇巻きの行事がおこなわれる。

国道24号線を郡山インターから南に向かうと左手(東)に有名な鍵・唐古遺跡の楼閣、右側は唐古の集落、その先が鍵の村である。今里はさらに西の寺川沿いにある。明治25年までは大和川の船着き場だったという。
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鍵の蛇巻きは午前7時30分に始まった。頭を作る・・・200㎏はあるとのことである。
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綱は芯に荒縄を巻き込み、横向きに綯っていく。藁と麦ワラの混合である。
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2時から祭祀が始まる。弁当箱のようなドサン箱も準備される。ミニチュアの農機具が入っている。竹竿をつけて、この先を各家に差し向けて、祝儀をいただく。
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神社を出て、村を北に、その後、南に戻り、ツナ場(北中学校の向かい)で、エノキの木に蛇をまきつける。
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一方、今里の蛇は 午後1時頃に集合、杵築神社にて蛇を作成する。


午後3時頃から午後5時30分まで、今里の大字全戸をまわり、神社に戻り、蛇を巻きつける。
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こちらは麦わらである。
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蛇にお酒を呑ませる。


参拝者に、藁の先にくくられた「わかめの味噌煮」が配られる。微妙に甘くておいしい。
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奈良県の民俗と言えば鹿谷勲さんだが、鹿谷先生も美味しそうにいただいている。「撮るよ」と言って撮らせてもらった。
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その後、中学生が蛇を持ち上げて、村の隅々までまわる。、各戸の頭を入れ、「おめでとう」と全員で声を張り上げる。
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さらにあちこちで、蛇体で人を巻き込む。巻かれた人も福があるとされるが、なかなか、一般の見学者を巻き込むことはない。
この巻き込みを見ていると、この行事は、ヨノミの木に巻き付けるから蛇巻きか、それとも町で人を巻き込むから蛇巻きというのだろうか。

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巻き込まれて歓声をあげる・・・

寺川もわたる。
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蛇巻きは、その構成員が男子であり、旧暦の5月5日に行われる端午の節句にちなんだ行事である。今里では、蛇の巻き付けられた大樹の根元の祠に、絵馬や農具のミニチュアが祭られることから、田植え時の降雨を祈願したものと考えられる(田原本観光協会HPから)


田原本町の鍵と今里の蛇巻き、6月の第一日曜日である。来年はぜひ、どうぞ
by koza5555 | 2017-06-07 15:43 | 橿原・明日香・御所・吉野 | Comments(0)
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