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奈良・桜井の歴史と社会

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神明神社古墳(葛城市寺口和田)

神明神社古墳(葛城市寺口和田)

かつらぎの森。「奈良県社会教育センター」(葛城市)は、昭和58年(1983)に開所した社会教育の施設であったが、施設の老朽化、利便性の低下により令和3年(2021)に休館した。

この敷地内に注目すべき古墳がある。歴史の順で言えば古墳が作られた台地を切り開いて施設ができたという事であるけど。

 古墳は神明神社古墳という。神社の由緒は不明であるが、古墳と並んで祀られている。

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    神明神社古墳。南から見た

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典型的な終末期古墳。南に開口する円墳(径20m)で、7世紀後半の築造である。

丘陵の南斜面に築かれている。南方に突出した3本の屋根を利用して東西の屋根を含む東西120m、南北80mの広大な墓域を持つ。

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 古墳を取り巻く地形図である。

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 石室の写真

●花崗岩切石の無袖式横穴式石室を持つ。

●全長6.14m、高さ1.5m、入り口幅1.86m

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 石室の壁に彫り込まれたミゾ

●石室内の奥壁から3㍍と4.5㍍の両壁に幅12㎝の溝が縦に彫りこまれている。中扉と前扉がはめこまれ玄室と羨道が区別されていたか。

●彫りこみ溝は奥壁から厳密に測ると3.015㍍の位置にあり、これは唐尺(とうじゃく)の10尺に当たる。大宝令(701年)で高麗尺(こまじゃく)から唐尺への変更が決まる。ちなみに高麗尺は一尺が35.6㎝に当たる。

●石室は「天武・持統陵」と同型とみられる。

●鉄製金環金具、銀製金具、水晶切子玉、鉄釘などが出土した。

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 石室は常時施錠されている。カギの管理は奈良県の埋蔵文化財である。「かつらぎの森」が開館していた時は、現地でカギを借りられていた。現在は奈良県庁に出向かなければならない。



by koza5555 | 2025-11-30 09:40 | 古墳・西部と南部(葛城)
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